語学の勉強、略して「ごがべん!」

スペイン語|直説法「点過去」の活用について。規則動詞・不規則動詞、総まとめ!

  • スペイン語の動詞には過去形が2つありますが、まずはその1つである「点過去」の活用について見ていきましょう。書籍によっては「完了過去」とも表現されている時制です。点過去は、過去のある一時点で起きた行為や状態を表し、その行為や状態といった出来事を終了・完結したものとして表現する時制です。

スペイン語は、とにかく動詞の活用が激しく、変化を覚えるのが大変!英語からいきなりスペイン語を始めた人にとっては、特に動詞の変化の多さに打ちのめされて学習を止めてしまう人も少なからずいることでしょう。でも、語学というのは結局のところ慣れです。変化が多いと言えども、ある一定の「型」で変化していっているので、もっと気楽に構えて「そのうち見慣れて覚えてしまえるだろう」と思うことが大事ですよ!

直説法「点過去」の活用(規則動詞)

まずはじめにここでは、-ar動詞、-er動詞、-ir動詞それぞれの点過去の規則的な活用について説明します。

-ar動詞の点過去

まずは、-ar動詞から。動詞visitar(訪ねる)やhablar(話す)を例に、どんな風に動詞の語尾が変化しているかに注目してみてください。

visitar

単 数 複 数
1人称 visité visitamos
2人称 visitaste visitasteis
3人称 visitó visitaron

hablar

単 数 複 数
1人称 hablé hablamos
2人称 hablaste hablasteis
3人称 habló hablaron

 

まとめるとこんな感じです。

ここがポイント!

-ar動詞の点過去活用語尾

単 数 複 数
1人称 yo: nosotros:-amos
2人称 tú:-aste vosotros:-asteis
3人称 él: ellos:-aron

1人称単数や3人称単数の語尾にはアクセントが付いています。注意してくださいね。

 

1人称複数は現在形と点過去形が同じなの?

あれ?1人称複数が現在形と同じじゃないですか?

はい、-ar動詞の1人称複数の点過去形は、現在形と同じなんですよ。これは次に紹介する規則活用の-ir動詞でも同じです。
現在形と同じだと見分けがつかないことはないんですか?

それは、文脈で判断することになります。もちろん人間ですから、誤解が生じる場合もあるかもしれません。でも基本的には話している内容や状況、前後の文脈で分かるはずですよ。

-er動詞/-ir動詞の点過去

-er動詞や-ir動詞の点過去は同じ人称変化をします。

beber

単 数 複 数
1人称 bebí bebimos
2人称 bebiste bebisteis
3人称 beb bebieron

vivir

単 数 複 数
1人称 viví vivimos
2人称 viviste vivisteis
3人称 viv vivieron

 

まとめるとこんな感じです。

ここがポイント!

-er動詞/-ir動詞の点過去活用語尾

単 数 複 数
1人称 yo: nosotros:-imos
2人称 tú:-iste vosotros:-isteis
3人称 él:-ió ellos:-ieron

ここまでは規則的な活用をする場合について見てきました。点過去でも不規則活用する動詞があります。主に現在形で不規則だった動詞は点過去でも不規則の場合がほとんどです。
跳ねっ返りはどこまで行っても跳ねっ返りなんですね!

・・・

 

直説法「点過去」の活用(不規則動詞)

つづいて、不規則動詞について見ていきましょう。

不規則動詞といっても、ある程度の「型」があります。全てがバラバラに活用するわけではありませんのでご安心を!

語幹母音変化型-ir動詞

語幹母音変化型-ir動詞は、語幹の母音が3人称単数・複数のときに変化します。それ以外は普通の-ir動詞と同じ活用となります。

ここがポイント!

sentir型

単 数 複 数
1人称 sentí sentimos
2人称 sentiste sentisteis
3人称 sint sintieron

dormir型

単 数 複 数
1人称 dormí dormimos
2人称 dormiste dormisteis
3人称 durm durmieron

sentir型の動詞

sentirと同じように語幹の母音が変化して活用をする動詞は以下のものがあります。

  • pedir(英:ask for)
  • seguir(英:follow)
  • preferir(英:prefer)
  • repetir(英:repeat)
  • servir(英:serve)

dormir型の動詞

dormirと同じように語幹の母音が変化して活用をする動詞は以下のものがあります。

  • morir(英:die)

 

要注意

reírの点過去

reír(笑う)は少し注意が必要です。

表を参照するとわかりますが、3人称単数・複数で語幹のeがiに変化するsentir型ともいえます。しかし、上記で示したsentir型の活用とは違う点がいくつかあります。

まず、2人称単数・複数および1人称複数において、活用語尾の先頭の「i」にアクセントが付いています。reírの原型がすでに語尾側にアクセントが付いているタイプのため、その名残ともいえます。

そして3人称ですが、語幹が母音で終わるため、語幹の母音eがiに変化したあとに語尾の先頭のiが消滅して語幹にくっついています。

単 数 複 数
1人称 reí reímos
2人称 reíste reísteis
3人称 rió/rio rieron

3人称単数ですが、たいていの場合は左側の表記ですが、辞書によっては右側のoの上にアクセントがないパターンで記されている場合もあります。発音上は、あえてoの上にアクセントを振らなくてもoがアクセント位置になるからです。しかし、たいていの場合で左側の表記が採用されるのは、rio(川)という名詞と混同しないようにするためです。

なんだ、跳ねっ返りっていっても、群れなきゃ生きていけないなんて・・・。とんだヘタレですね。孤高の一匹狼はいないのかしら?

・・・

後ほど紹介するserやdarなんかは独特の変化をしますよ。

「特殊語幹+専用活用語尾」型

この型の動詞は、語幹そのものが全く違います。点過去用に用意された全く別のものを使います。

そして、以下の専用に用意された活用語尾を付けます。

ここがポイント!

この型の専用活用語尾はこちら↓

単 数 複 数
1人称 yo:-e nosotros:-imos
2人称 tú:-iste vosotros:-isteis
3人称 él:-o ellos:-ieron
なんか見覚えあるような・・・

そうですね、-ar動詞の点過去活用語尾と-er/-ir動詞の点過去活用語尾がミックスされたようなものになっていますね。また、-ar動詞の1人称単数と3人称単数で付いていたアクセントは、この型では付いていないことに注意してください。つまり、規則的な-ar動詞の点過去のように最後の音節にアクセントがあるのではなく、スペイン語の本来の規則通りに後ろから2つ目の音節にアクセントが来ることになります。

では、専用語尾がどんなものか分かったところで、つづいて特殊語幹について説明します。

よく使う動詞を例に挙げました。

  • estar → estuv-
  • tener → tuv-
  • poder → pud-
  • querer → quis-
  • venir → vin-
  • saber → sup-
  • poner → pus-
  • hacer → hic- / hiz-
hacerが2つありますけど?

3人称単数のときだけはhiz-を語幹にします。なぜなら、hic-を使うとhico(イコ)となってしまうので、(イソ)と読ませようと思うとcをzに変えなければならないからです。

 

これらの語幹に専用活用語尾を付けて並べてみたのが以下の通りです。例としてestar、querer、hacerをピックアップしました。

estarの点過去

単 数 複 数
1人称 estuve estuvimos
2人称 estuviste estuvisteis
3人称 estuvo estuvieron

quererの点過去

単 数 複 数
1人称 quise quisimos
2人称 quisiste quisisteis
3人称 quiso quisieron

hacerの点過去

単 数 複 数
1人称 hice hicimos
2人称 hiciste hicisteis
3人称 hizo hicieron

アクセントの位置に注意しましょう。どこにもアクセント記号が付いていないため、スペイン語の本来の規則である「後ろから2番目の音節にアクセント」というルールがはたらきます。そのため、例えばestarですが、1人称単数と3人称単数ではestuve・estuvoの「u」にアクセントが来ますが、それ以外ではestuv「i」ste、estuv「i」mos、estuv「i」steis、estuv「ie」ronと位置が変わります。

decir型

decirをはじめとするこのタイプは、特殊語幹+専用活用語尾型と基本的には同じなんですが、3人称複数のときに「-ieron」ではなく「-eron」を付けます。iが抜け落ちるので注意が必要です。

ここがポイント!

decirの点過去の語幹

語幹は以下のものを使います。

  • decir → dij-

decirの点過去の活用

単 数 複 数
1人称 dije dijimos
2人称 dijiste dijisteis
3人称 dijo dijeron

こちらもアクセントの位置が、「1人称単数/3人称単数」と「それ以外」で変わっています。

decir型の動詞

decirと同じように活用をする動詞は以下のものがあります。点過去語幹と合わせて紹介します。

  • producir → produj-
  • conducir → conduj-
  • traer → traj-

参考としてproducir(英:produce)の活用は以下の通りです。

producir

単 数 複 数
1人称 produje produjimos
2人称 produjiste produjisteis
3人称 produjo produjeron

このタイプは点過去語幹の最後が「j」で終わっているのが特徴的ですね。

caer型

caerをはじめとするこのタイプは、語幹は動詞の原形と同じで、語尾も-er/-ir動詞点過去の規則的な変化とほとんど同じものとなります。

注意点は2つ。

3人称単数と3人称複数のときに「-ió」ではなく「-yó」、「-ieron」ではなく「-yeron」を付けることになります。

iの部分がyになっているんですね。

また、2人称の「-iste」と「-isteis」および1人称複数の「-imos」は、最初のiにアクセントが付いて「-íste」「-ísteis」「-ímos」となっていることにも注意が必要です。

ここがポイント!

caerの点過去の語幹

語幹は原形と同じです。

  • caer → ca-

caerの点過去の活用

-ir動詞の規則的な活用によく似ていますが、1人称単数以外は微妙に違っているので注意が必要です。

単 数 複 数
1人称 caí caímos
2人称 caíste caísteis
3人称 cayó cayeron

2人称単数/複数と1人称複数の語尾の先頭「i」にアクセントが付いている理由について少し触れます。

このタイプの動詞は語幹が母音で終わっており、語尾の先頭の文字「i」と結びついて二重母音となっていますね。スペイン語のアクセントルールでは、二重母音の場合、弱母音(i、u)よりも強母音(a、e、o)の方にアクセントが付くとなっています。caerの場合、語幹の末尾aと語尾の先頭iがくっついて「ai」という二重母音になりますが、もしアクセントが付いていなかった場合は、弱母音である「i」よりも強母音である「a」の方にアクセントが付いてしまうこととなり、アクセントの位置が変わってしまいます。そのため、アクセント記号を付けて「i」にアクセントがあるよ、と明確にしているんですね。

caer型の動詞

caerと同じように活用をする動詞は以下のものがあります。語幹は原形と同じですが、念のため語幹も挙げておきます。

  • leer → le-
  • creer → cre-
  • oír → o-

上記3つの動詞の点過去活用も合わせて紹介します。

leer

単 数 複 数
1人称 leí leímos
2人称 leíste leísteis
3人称 leyó leyeron

creer

単 数 複 数
1人称 creí creímos
2人称 creíste creísteis
3人称 creyó creyeron

oír

単 数 複 数
1人称 oí oímos
2人称 oíste oísteis
3人称 oyó oyeron

スペイン語のyの発音は地域によって大きく差があるのでしたね。

oírの点過去3人称単数の「oyó」は、たいていは「オジョ」か「オヨ」、つまり「y」の発音は英語の「J」か「Y」のような発音ですが、アルゼンチンのブエノスアイレスでは「SH」のような発音になるのが特徴的です。

例えば、ブエノスアイレスでは1人称の人称代名詞「Yo(私)」の発音は、「ショ」になっています。でもお隣のチリ出身の方は「ヨ」と発音していました。

また、同じ国の中でも地域によって違いがあるようですし、明確にこの国はこの発音、とは言えない気がします。


ser/ir、dar

最後に、どの型にも属さない不規則動詞について見ていきましょう。

いよいよお待ちかねの”孤高の一匹狼”さんですよ!

不規則といえば不規則ですが、点過去らしい変化をしているのでそこまで心配はいりません。

はい、先生っ!仲間外れはよくないと思います!

・・・
ここがポイント!

ser/irの点過去の活用

serとirは同じ活用となります。どちらの動詞かは、文脈や状況によって判断されます。

単 数 複 数
1人称 fui fuimos
2人称 fuiste fuisteis
3人称 fue fueron

darの点過去の活用

darは-ar動詞なのに、活用語尾が-er/-ir動詞のような形なのが特徴です。

単 数 複 数
1人称 di dimos
2人称 diste disteis
3人称 dio dieron

補足事項

不規則動詞ではありませんが、表記のルール上、特定の人称の際に語幹の末尾が変化してしまう動詞があります。

主に-ar動詞の1人称単数で変化が起きます。
最後まで自分の道を突っ走ることができなかったヘタレさんたちですね。

・・・

表記変化 c → qu

buscar

単 数 複 数
1人称 busqué buscamos
2人称 buscaste buscasteis
3人称 buscó buscaron

-carで終わるタイプの動詞でこのような変化が起きます。

buscar型の動詞

buscarと同じように、1人称単数の語幹の末尾が変化する動詞は他にもこんなものがあります。

  • equivocar → 1人称単数:equivoqué
  • tocar → 1人称単数:toqué

表記変化 g → gu

llegar

単 数 複 数
1人称 llegué llegamos
2人称 llegaste llegasteis
3人称 llegó llegaron

-garで終わるタイプの動詞でこのような変化が起きます。

llegar型の動詞

llegarと同じように、1人称単数の語幹の末尾が変化する動詞は他にもこんなものがあります。

  • pagar → 1人称単数:pagué
  • jugar → 1人称単数:jugué

表記変化 z → c

empezar

単 数 複 数
1人称 empecé empezamos
2人称 empezaste empezasteis
3人称 empezó empezaron

-zarで終わるタイプの動詞でこのような変化が起きます。

empezar型の動詞

empezarと同じように、1人称単数の語幹の末尾が変化する動詞は他にもこんなものがあります。

  • abrazar → 1人称単数:abracé
  • almorzar → 1人称単数:almorcé

まとめ

スペイン語の過去形「点過去」について、その動詞の活用を見ていきました。

「変化が多くて大変!」と気負わずに、その内慣れてくると気楽に覚えるのがおすすめですよ。とりあえず、-ar動詞と-er/-ir動詞の規則活用2パターンだけでも覚えると、不規則活用も自然と覚えられるはずです。不規則と言えど、本質的には似たような変化ですからね。

最後にもう一度、規則活用2パターンと、不規則活用のポイントについて説明します。
ポイント①

点過去-ar動詞の規則活用

単 数 複 数
1人称 Yo miré Ns. miramos
2人称 Tú miraste Vs. mirasteis
3人称 Él miró Ellos miraron

動詞mirar「見る」(英:look at)で-ar動詞の規則活用を例示してみました。1人称単数と3人称単数の活用語尾にはアクセントが付いています。また、1人称複数は現在形と同じ形ですが、現在形と点過去形の違いは文脈で判断することになります。
ちなみに、1人称複数のNs.はNosotrosやNosotrasの略で、2人称複数のVs.はVosotrosやVosotrasの略ですよ~


ポイント②

点過去-er/-ir動詞の規則活用

単 数 複 数
1人称 Yo comí Ns. comimos
2人称 Tú comiste Vs. comisteis
3人称 Él com Ellos comieron

動詞comer「食べる」(英:eat)で-er/-ir動詞の規則活用を例示してみました。-er動詞と-ir動詞は同じ変化をするんでしたね。

ポイント③

tenerの点過去の活用(不規則活用)

単 数 複 数
1人称 Yo tuve Ns. tuvimos
2人称 Tú tuviste Vs. tuvisteis
3人称 Él tuvo Ellos tuvieron

不規則活用についてはいくつかの型がありますが、ここでは動詞tener「持っている」(英:have)の活用を例示してみました。語幹が全く違うものになるものは、他にestar(→estuv-)やquerer(→quis-)などがありましたね。規則活用とは違い、活用語尾にアクセントが付いていないこともあるので注意してください。
不規則活用の動詞って、どの型もだいたい2人称単数とか複数形はiste、isteis、imos、ieronって感じで似通っていましたね。

変化多すぎで食傷気味でしょうか?そんなに深く考えないで、もっと気楽にスペイン語を楽しんじゃいましょう!!

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