語学の勉強、略して「ごがべん!」

韓国語 有声音化|平音の語頭は濁らないってウソ?多くの学習者が誤解している有声音化

はじめに

平音の発音について、語頭は濁らず語中のものは有声音化して濁るから、その通りに発音しているのに上手く通じない!
そういった経験はありませんか?
その上手く通じない理由、もしかすると「有声音化」について誤解しているからかもしれませんよ!

多くの韓国語学習者が誤解している「有声音化」

誤解しているポイント

韓国語の発音には平音激音濃音の三種類がありますよね。

平音は息が出ないけど、激音は息が出る。その中でも特に平音については、語頭の平音は濁らないけど語中の平音は濁る。すなわち、有声音化」する、といったように学びませんでしたか?

ちょっと待ってください!その「有声音化」という部分。実は多くの韓国語学習者が誤解しているポイントでもあります!

例えば、「行く」を意味する「가다」。一番最初の文字「가」は平音ですね。”語頭は濁らず語中は濁る”と覚えて、これを「カダ」と清音(無声音)で発音することを意識している人は要注意です。

それ、誤解しています!!


韓国語は「有気音」と「無気音」が対立する言語

韓国語と日本語の音韻体系

そもそも、韓国語(言語学的には朝鮮語ですが、以下韓国語とします)は、息が出る有気音と息が出ない無気音とが対立する音韻体系で成り立っています。

平音無気音で、激音有気音ですね。

ちなみに日本語は、音が濁るか濁らないかを区別する、無声音(清音)有声音(濁音)の対立で成り立っている言語です。

日本語とは違うんですね。

音韻体系が違う

英語やフランス語、ドイツ語、スペイン語など多くのヨーロッパの言語も、日本語と同じく無声音(清音)有声音(濁音)が対立する音韻体系で成り立っています。

しかし、韓国語は、そういった無声音(清音)有声音(濁音)が対立する音韻体系とは違い、息が出る「有気音」と息が出ない「無気音」とが対立する音韻体系で成り立っている言語なんです。

言語の根本を成す音韻体系がそもそも全く違うのです!

参考
他には、中国語も有気音と無気音の対立で成り立っている言語ですね。また、ヒンディー語をはじめ南アジア地域の言語には、無声帯気音、有声帯気音、無声無気音、有声無気音といったように有気音⇔無気音と無声音⇔有声音の両方の区別を持つ言語もあります。

意識すべきポイント

ポイント①

韓国語は「有気音」と「無気音」の対立で成り立つ言語。日本語とは音韻体系が全く違う。


つまり韓国語には「清音」と「濁音」の区別が無い!

韓国語は、日本語や英語とは音韻体系が全然違うということをまず認識する必要があります。

韓国語では呼気が出るか出ないかの区別、すなわち有気音無気音の区別は為されますが、無声音(清音)有声音(濁音)の区別は為されないのです!

 

意識すべきポイント

ポイント②

そもそも無声音と有声音の区別が無いので、発音上「有声音化」が起きているわけではない。


語頭が濁らず語中が濁るのは、「そう聞こえる」だけの話!

そう、韓国語のネイティブたちは、語頭の平音は清音(無声音)で発音し、語中の平音は濁音(有声音)で発音、とは意識していません。

彼らの中では「平音」は「平音」なんです。濁らないも濁るもないんです。

だって韓国語には無声音(清音)と有声音(濁音)の区別が無いんですから!

ではなぜ語頭の平音は濁らず、語中は濁るのか?

それは、無声音(清音)と有声音(濁音)の区別をする言語である日本語を母国語としている私たちにとって、そのように聞こえる、というだけの話なんです。

 

意識すべきポイント

ポイント③

語頭が濁らないのは、我々「無声音と有声音を区別する言語の話者」にとってはそのように聞こえるだけの話。


平音は全部濁音でOK!

そこを履き違え、語頭の平音をあえて「無声音(清音)」で発音し、語中の平音を「有声音(濁音)」にして発音、というように区別して発音するのはやめた方がいいです。

その理由は・・・
日本語の無声音(清音)は韓国語の音韻体系(有気音か無気音か)に当てはめると、ちょうど有気音無気音の境目辺りになります。つまり、韓国語ネイティブの耳には激音(有気音)に聞こえる恐れがあるということ。

平音なのに激音として聞こえる恐れがあります。

例えば、비(雨)ですが、語頭の平音なので「ピ」と無声音(清音)で発音してしまうと、피(血)という激音の単語に聞こえる可能性があります。

「雨が降る」が「血が降る」ことに!
その一方で・・・
日本語の有声音(濁音)は、韓国語の音韻体系に当てはめると、ほぼ100%無気音(平音)になります。

なので、平音を平音として確実に相手に認識してもらおうと思えば、下手に語頭を清音などにせず、平音は全部濁音で発音してもOKです!

 

意識すべきポイント

ポイント④

相手にしっかりと平音を平音と認識してもらうためには、初心者は語頭も濁音(有声音)で発音した方が無難


ただし、韓国人の発音では語頭が清音に聞こえるよ!

ただし、注意すべきは、韓国人の発音では、平音の語頭は無声音(清音)で聞こえることが多いという点。

中には語頭の平音でも濁って聞こえる人もいますが、多くは清音で聞こえます。

リスニングの時は注意が必要ですね。

 

意識すべきポイント

ポイント⑤

韓国語ネイティブの発音では語頭の平音は無声音(清音)で聞こえることが多いからリスニングでは注意。


重要なのは無気音と有気音をどう発音するかということ

ここまで無声音(清音)か有声音(濁音)かという話をしてきましたが、無声音(清音)有声音(濁音)かどうかはあくまで私たち日本語のような無声音(清音)有声音(濁音)を区別する言語の話者にとって「そう聞こえる」次元の話であって、無声音(清音)有声音(濁音)かは本来全然重要ではありません。

韓国語の発音で大切なのは、清濁がどうこうではなく、その音は無気音(平音)有気音(激音)か、ということです。「無気音の発音」と「有気音の発音」という概念に意識をシフトさせる必要があります。

調べてみると、韓国語の有声音化について疑問に思っている人は多いようですね。教えて!gooにもこんな質問がありました。

(前略)
私の持っているテキスト全てには 「韓国語は語頭はにごらないという法則がある」とか「カ・タ・パ・チ」の音が語中や語尾に来た場合は「濁音化」すると説明されているのでそれを鵜呑みにして今まできておりました。
先生にそれを話すと「そんなことはないですよ!ためしにdやgの音にして発音してください」とおっしゃるのでそのようにしてみると「それでokですよ!すごくいい発音です!」と言われました。
(中略)
会話のCDを聞いてみると、語頭が濁音化されているものはないのです。いろいろなテキストに付録されているCDを全てをよく耳を澄まして聞いても 語頭からgdbjの音で発音されているようにはどうしても聞こえないのです。。。
そして同じ「行く」の単語が語中や語尾に混じる文章でも gのときとkのときとがあってどう理解すれば良いのかますますわからなくなりました。(以下略)

出典:教えて!goo

「有声音化」というのをそのまま「発音上の変化」ととらえてしまっている人によくある混乱です。

何十年も日本人に韓国語を教えていらっしゃるカリスマ韓国語教師、キム・ユーホン(金裕鴻)先生は初心者にはいつも、韓国人は濁音と非濁音を区別する耳を持ちません、と説明してらっしゃいます。
だから本当はもっとアバウト~♪、に考えるほうがいいんじゃないかと思います。
(以下略)

出典:教えて!goo

(前略)
語頭の平音は濁らないというのは、日本人から見た法則です。
そもそも韓国人は清音と濁音の区別はしないのですから、彼らは語頭でも語中でも同じ平音のつもりでいます。
また、語頭の平音を濁音で発音しても、韓国人は清濁の区別をしないので平音にさえなっていれば濁っていても通じます
(以下略)

出典:教えて!goo

やっぱりみんなも疑問に思っているみたいなんですね。

 

意識すべきポイント

ポイント⑥

清濁の概念は捨て去って、無気音と有気音の概念に意識をシフトさせよう!


まとめ

韓国語の有声音化についてまとめるとこんな感じになります。

意識すべきポイント

ポイントのまとめ

① 韓国語は「有気音」と「無気音」の対立で成り立つ言語。日本語とは音韻体系が全く違う。

② そもそも無声音と有声音の区別が無いので、発音上「有声音化」が起きているわけではない。

③ 語頭が濁らないのは、我々「無声音と有声音を区別する言語の話者」にとってはそのように聞こえるだけの話。

④ 相手にしっかりと平音を平音と認識してもらうためには、初心者は語頭も濁音(有声音)で発音した方が無難。

⑤ 韓国語ネイティブの発音では語頭の平音は無声音(清音)で聞こえることが多いからリスニングでは注意。

⑥ 清濁の概念は捨て去って、無気音と有気音の概念に意識をシフトさせよう!

疑問は解消できましたか?

1 Comment

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です